のぞき魔【ぞくっ、とする怖い話】

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実話怪談を収集していると、中にはやや短めの逸話も存在する。

今回はそんな短めの逸話からひとつ紹介したい。

Sさんには、年齢が3つ離れたお姉さんがいる。

Sさんが高校に通い始めたころ、お姉さんは現役で関東圏の大学に合格した。

Sさんの実家は関東圏から少し離れているため、お姉さんは大学のそばで一人暮らしをすることになった。

小さなアパートだったが、最近リフォームされたということで、なかなかキレイな部屋だったという。

引っ越しも無事終わり、大学も始まって、そろそろ一人暮らしにも慣れたかなというころ……。

お姉さんが、のぞきの被害にあったという。

Sさんが詳しく聞くと、正確には、視線を感じる……という話で、のぞき魔の姿を見たというわけではないようだった。

しかし、それ以来お姉さんはどんどん神経質になっていったそうだ。

電話で話をしていても、ちょっとしたことですぐ怒り、すぐにおびえ、泣く。

神経質なだけでなく、情緒不安定だった。

さすがに不安になったSさんは、母親にその様子を伝え、二人でお姉さんを訪ねたという。

すると……部屋の窓すべてに、ガムテープでお札がビッシリと張られていたそうだ。

アパートの、“4階”の部屋の窓に、ビッシリと。

【怪談】【怖い話】

この記事の作者

田中一広

ホラーゲーム作家。企画・シナリオ・グラフィック・楽曲・プログラムまでトータルでゲームを作る一方、ライターや講師としてゲームを伝える。もちろんゲーマーとして遊びもする人生ゲーム漬け野郎。妖怪博士。株式会社Wuah!地獄の代表取締役。

この記事が含まれるコーナー

ぞくっ、とする怖い話

それは、誰かが体験した物語。
背中がぞくっとする、本当にあった怖い話…。

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