百鬼夜行
[Posted:

夜な夜な妖怪たちが列を成して人里を練り歩くという、日本の古典的な妖怪伝承。
鬼、天狗、狐、猫又、唐傘お化け、のっぺらぼうといった、あらゆる怪異が集団で出現し、町や村を行進。
百鬼夜行に出遭うと死んでしまうともされている。

逸話の原型は平安時代ごろにはすでに存在していたと考えられている。
現代とは違い、かつての夜道は漆黒に近い。
かろうじて存在するのが月明かり。
通り魔的な存在への恐怖もさることながら、生き物としての本能が持つ「闇への恐怖」に、あらゆる者が襲われたことだろう。
そのイメージは、鎌倉時代から室町時代にかけては、「百鬼夜行絵巻」という絵巻物として具現化。
さらに江戸時代になると鳥山石燕の手によって「画図百鬼夜行」「今昔画図続百鬼」「今昔百鬼拾遺」というかたちで描かれた。
そして現代においても、水木しげる先生の『ゲゲゲの鬼太郎』や、京極夏彦先生の『百鬼夜行シリーズ』といったかたちで繰り返し世界観が表現されている。
![Wuah!-[ワー!]](/images/20250800/logo.png)



