事故物件
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事故物件/とは、その家の中で居住者が死亡した不動産物件のこと。
死亡と書くと範囲が非常に広く、病に倒れた人が家族に看取られて亡くなる…というパターンも含まれてしまう。
ただ、一般的に「事故物件」という言葉を使った場合、自殺や孤独死、殺人事件など、なんらかの事件性・事故性をイメージしていることが多いと思われる。
もともと怪談や都市伝説/として、部屋の大きさや機能、利便性と比較して家賃が異様に安い家を借りたら事故物件だった…というのが語られていた。
つまり、ホラー的な恐怖の対象、できれば事故物件は回避したいという扱いだったのだが、最近では家賃が安いことから率先して事故物件を探す…という人も出てきている。
確かに、人間は生物なので、いつか死ぬのは当然のこと。死んだ場所で何か祟りがあるのであれば、日本全国、たいていの場所で祟りが発生しないとおかしい。このことは小野不由美著「残穢」でも言及されている。
「祟り」や「呪い」といった観点から事故物件を切り取れば、今となっては迷信としか思えないだろう。
ただその一方で、「負の場所」が人間の精神に与える影響がゼロとはいえない。
家によっては、湿気が強くカビが頻繁に発生するだとか、家の素材が原因なのか部屋に奇妙な匂いがする…という「不快といえば不快だが、気のせいといえば気のせい」みたいなレベルの「不快感」を抱えたケースもある。こうしたケースの家に、精神的に弱った人が住めば、ストレスが積み重なってマイナスの出来事に遭遇すう可能性はアップするだろう。…となると、あまりに事件・事故が立て続けに起こるのであれば、そこには「祟り」「呪い」ではないものの、なんらかの原因が潜んでいるかもしれない。
そしてまた、「事件・事故が立て続けに起こった」という情報もまた、その場所の居住者の精神にネガティブな効果を与える可能性もある。
そう考えると、安いからという理由だけ事故物件を求める…というのは避けた方がいいのかもしれない。