ろくろ首

[Posted： 2025/07/18]

[Update：2025/08/18]

妖怪として知られるろくろ首

長い首を持つ妖怪として知られるが、首が伸びるものと、首が抜けて頭部が飛行するものの2種が存在。

名前の由来は、陶器を作る際に使用される「ろくろ」を回す際の感覚と言われるほか、諸説存在している。

首が抜ける「抜け首」の方がろくろ首の原型であり、中国の妖怪「飛頭蛮（ひとうばん）」に由来するともいわれている。

ただ首が抜けるタイプの妖怪は、ほかにも中国の「落頭」、ボルネオ島の「ポンティ・アナ」、マレーシアの「ペナンガラン」、南米の「チョンチョン」などが存在。

また「首だけ」という意味では日本の「大首」なども「ろくろ首」の類型といえるのかもしれない。

「抜け首」の首が抜ける理由については、人の血を吸うためや、身体から魂が抜け出ているためなどの説がある。

また、首が抜ける方の「ろくろ首」については、身体から魂が抜け出てた後、魂と身体とを繋ぐ霊的な糸として見えているというものも。

今回の百鬼脱出行で登場した「ろくろ首」は、気づかぬうちに殺され、壁の中へと閉じ込められた女性の霊が転じたものだった。

気付かぬうちに霊となった存在が、再び生を得るために、首だけとなって飛び回る…。

つまり、首は新たな体を求めて飛び回っていた。

その「新たな体」とみなされたのが主人公。

主人公は身体を奪われ、魂は閉鎖空間に閉じ込めれてしまった。

四方亭ザブトンと出会わなければ、身体を取り戻すことはできなかっただろう。