のぞき魔【ぞくっ、とする怖い話】
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実話怪談を収集していると、中にはやや短めの逸話も存在する。
今回はそんな短めの逸話からひとつ紹介したい。
Sさんには、年齢が3つ離れたお姉さんがいる。
Sさんが高校に通い始めたころ、お姉さんは現役で関東圏の大学に合格した。
Sさんの実家は関東圏から少し離れているため、お姉さんは大学のそばで一人暮らしをすることになった。
小さなアパートだったが、最近リフォームされたということで、なかなかキレイな部屋だったという。
引っ越しも無事終わり、大学も始まって、そろそろ一人暮らしにも慣れたかなというころ……。
お姉さんが、のぞきの被害にあったという。
Sさんが詳しく聞くと、正確には、視線を感じる……という話で、のぞき魔の姿を見たというわけではないようだった。
しかし、それ以来お姉さんはどんどん神経質になっていったそうだ。
電話で話をしていても、ちょっとしたことですぐ怒り、すぐにおびえ、泣く。
神経質なだけでなく、情緒不安定だった。
さすがに不安になったSさんは、母親にその様子を伝え、二人でお姉さんを訪ねたという。
すると……部屋の窓すべてに、ガムテープでお札がビッシリと張られていたそうだ。
アパートの、“4階”の部屋の窓に、ビッシリと。