序盤から高いテンションで描くパニックホラーノベルゲーム「Lifeline:フラットライン」

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チャットに近い形式でノベルゲームを作るというスマホならではの表現を生み出した「Lifeline」シリーズ。

その中でもとりわけホラー性が強いのが今回紹介する「Lifeline:フラットライン」だ。

ココがWuah!「Lifeline:フラットライン」の怖さはテンションの高いパニックホラー性

「Lifeline:フラットライン」は、チャットアプリ風ノベルゲーム。

第一作目同様、スマホからメッセージが送れるようになってしまった「誰か=主人公」と会話しつつ、主人公の抱えるトラブルにアドバイスしていくという趣向だ。

一作目では、地球とは別の惑星に墜落した宇宙船乗組員・タイラーとつながったが、今回繋がるのはウィンという人物。

無線システムによってつながっていた一作目とは異なり、本作ではプレイヤーはウィンの頭にテレパシー的に語りかけているという格好になっている。

舞台も一作目とは大きく異なっており、本作の舞台は病院のような場所。

ウィンは病院のような場所で手足をベッドに拘束された状態で目覚める。

頭が割れそうに痛み、何故このような状況に置かれているのかわからない。

何らかの手術をされた可能性もある。

ベッドから起き、なんとか現状を把握しようとするウィンだったが、そこに人間ではない何か別の生物の声が聴こえてくる……。

つまり本作は、怪物の存在する研究機関のような場所を舞台にしたパニックホラー

しかも序盤から主人公がピンチで、超高いテンションからスタートする!引き込まれずにはいられない出だしだ。

素直にホラーとして作られている分、ホラーファンとしては本作から「Lifeline」シリーズに入るのがいいかもしれない。

心電図が緊迫感を盛り上げる

本作のゲームシステム自体は、第一作目と同様。

メッセージを見て、時折登場する選択肢を選べばOKだ。

ただ一作目と異なる演出として、心電図がある。

これはウィンの心拍数を表したもので、こちらの選択肢に応じて表示が変わる。

自分の選んだ選択肢がウィンにとって安全なものなのかリスキーなものなのか、視覚的にわかるのでなかなか緊迫感がある。

ちなみに「Lifeline」シリーズは、他のチャットアプリ風ノベルゲームとは異なり、シナリオと実時間をシンクロさせた作りになっている。

たとえば、ゲーム中で主人公が何かものを探すと、一旦メッセージが保留状態となって、探索が終了したタイミング……たとえば30分後など……に、ストーリーが再開するわけだ。

こうした作りによって、「Lifeline」シリーズは、プレイヤーの人生がストーリーに組み込まれたかのような臨場感を味わえる。

ただ、話が盛り上がってくると先が読みたくてしょうがなくなってしまうのも事実。

そんなオレみたいなプレイヤーのために、一気読みできるモードもついているので、臨場感よりもとにかく読むことを優先したい!というプレイヤーは設定を切り替えてプレイしよう。

基本情報

タイトル

Lifeline:フラットライン

デベロッパー

3 Minute Games

配信会社

3 Minute Games

対応ハード

iOS/Android

価格

iOS

240円

【Lifeline】【ノベルゲーム】

この記事の作者

田中一広

ホラーゲーム作家。企画・シナリオ・グラフィック・楽曲・プログラムまでトータルでゲームを作る一方、ライターや講師としてゲームを伝える。もちろんゲーマーとして遊びもする人生ゲーム漬け野郎。妖怪博士。株式会社Wuah!地獄の代表取締役。

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