生理的嫌悪感によって生み出される不安!「ForgottenHill:Fall」

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一言で「恐怖」といっても、ワー!っと叫ぶ系、ゾクッとする系、身が縮こまる系…と色んなタイプがある。

同じように「不安」といっても、色んなタイプがあるのだ。

筆者がこれまで最も不安感を感じたホラーゲームのひとつが「Forgotten Hill: Surgery」なんだけど、そもそも「Forgotten Hill」シリーズは、シリーズを通して「不安」を表現しているようだ。

そして、シリーズの各作品によって表現される不安感が違っている。

そこで今回は、シリーズの第一作、「Forgotten Hill: Fall」を紹介したい。

ココがWuah!「Forgotten Hill: Surgery」の魅力は生理的嫌悪感から来る不安

シリーズ最初の作品、「Forgotten Hill: Fall」は、タイトルにもあるForgotten Hillを訪れた主人公が、とある館を訪ねるところから始まる。

この館こそ本作の舞台。

他のシリーズ同様、待ち受ける謎はどれも不気味で不安感をあおってくれる。

この本作が持っている不安を具体的に言えば、生理的嫌悪感だろう。

たとえば、ワラワラと蠢く虫を見たら、大部分の人が生理的に嫌だと思うハズ。

こうした表現の積み重ねによって、本作は不安感をあおっているのだ。

不安感が積み重なることで、魔術の儀式のような様相を帯びてくる。

「Forgotten Hill: Surgery」とも「Forgotten Hill Tales: Little Cabin in the Woods」とも異なる、本作ならではのホラー性だ。

オーソドックスなゲームシステム。言語は日本語未翻訳

もちろん本作も、他の「Forgotten Hill」シリーズ同様、ゲーム自体はごくごくオーソドックス

画面をタップして探索を行い、謎の手がかりやアイテムを入手。

それらを使って謎を解くことで物語を進展させていく形式だ。

難易度も他作品と同レベルといっていいだろう。

シリーズ第一作だからカンタンということもないし、特別難しいということもない。

若干残念なのが、「Forgotten Hill: Surgery」とは異なり、日本語に翻訳されていない点。

なので、物語の細かなニュアンスを掴むことは難しい。

ただ、そもそも英文があまり登場せず、謎解きもビジュアルを使ったものが多い。

もちろんホラー要素についても言葉ではなくビジュアルで訴えかけてくるタイプのものなので、ホラー性を味わいつつ、クリアを目指してプレイするという分には支障なく楽しめる

他シリーズが気に入ったなら、元祖である本作も遊んで損はないだろう。

基本情報

タイトル

Forgotten Hill: Fall

デベロッパー

FM-Studio

配信会社

FM-Studio

対応ハード

iOS/Android

価格

無料

【ForgottenHill】【脱出ゲーム】

この記事の作者

田中一広

ホラーゲーム作家。企画・シナリオ・グラフィック・楽曲・プログラムまでトータルでゲームを作る一方、ライターや講師としてゲームを伝える。もちろんゲーマーとして遊びもする人生ゲーム漬け野郎。妖怪博士。株式会社Wuah!地獄の代表取締役。

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