何が正解か?生き残るため、自分の頭で最善を探す不安感が恐怖に繋がる「SKYHILL」

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とーとつだが、「何かを教えてくれる存在」ってのは、わりとウゼぇ

親も教師も上司も、あーしろこーしろ、あれやれこれやれと、まあウゼぇ

一方で、ありがたい存在でもある。

だって、想像してみてほしい。明日からあらゆることを誰も教えてくれないとしたら?誰もというのは、本もネットも含めて、だ。

ウザくはなくなる。けど反面、生きるのに必要な知識も手に入らない。

ゴミの分別を知らない人間であれば、一か月/で家はゴミ屋敷になるだろう。

洗濯の方法を知らない人間であれば、一週間もたたない内に替えの服がなくなり、周囲に臭気を振りまく羽目になる。

料理の方法を知らない人間であれば、外食に頼らざるを得なくなり、一気に食費アップだ。

とはいえこの現代社会、生活に必要なものは、お金さえあれば手に入る。

使い方を知らない商品であっても、現代の商品デザインは完成度が高いので、何度か試している内に使い方が理解できるようデザインされている。

だから死ぬことはないだろう。

でもそんな現代社会が崩壊していたら?

何が必要なのか、何をすれば正解なのか、誰も教えてくれない。けど、正解がわからなければ死んでしまう。

これは恐怖でしかない。

そんな世界を描いているのが「SKYHILL」だ。

ココがWuah!「SKYHILL」の怖さは、正解がわからない中で最善の選択を選ばなければならない状況

「SKYHILL」は、第三次世界大戦によって崩壊した後の世界を描いたサバイバルホラー/ゲーム。

主人公は、強力なシェルター機能を持った高層ホテルに泊まっていたため、第三次世界大戦を生き残ることができた。

ただこのシェルター機能、主人公が宿泊した最上階のみの機能。

このため、ホテルの下層階は壊滅している部分もある。

それだけじゃなく、不気味なモンスターが出現。

だったら安全な最上階に留まっていればいいのだけど、食料の限界からいつまでも最上階にいられるわけじゃない。

そこで主人公は、ホテルの下層階へ向かうことになる。

スタート当初、主人公が頼れるものは己の拳のみ。武器も回復薬も食料もない。

すべては、途中階で入手していく格好だ。

ただ、主人公は手に入れたアイテムを加工して別のアイテムを作り出すことができる。

いわゆるクラフトというヤツだ。

途中会には不気味なモンスターの他、我を失い、襲い掛かってくる人間も存在している。

彼らやモンスターと戦うのか?それとも逃げるのか?

傷ついたら、限られたアイテムを消費してでも即座に回復した方がいいのか?

それとも、アイテムを節約するため回復は後回しにした方がいいのか?

攻略に必要な判断はすべてプレイヤーに任されている。

何が正解かわからないし、どこにどんなアイテムが落ちていて、どんなモンスターが待ち構えているかはわからない。

何せ、ランダムで生成されるからだ。

それが非常に心細く、恐怖を味わわせてくれる。

1フロアに2つの部屋!シンプル化された探索

第三次世界大戦を凌げるほどの防衛機構を持った豪華ホテル…というと、物凄く広大なフロアを持っていそうなイメージがある。

しかし本作のフロアはシンプルな作りで、1フロアに2つの部屋があるだけだ。

なので、やることは左の部屋を探索する、右の部屋を探索する、前のフロアに戻る、先のフロアに進む、という4択。

複雑なマップを覚える必要はなく、「今何をするが最善か?今あるアイテムをどうやりくりするか?」といった部分に集中できる作りだ。

モンスターとの戦闘も、ターン制のコマンド形式

どの武器で攻撃するか?と、モンスターのどの部位を攻撃するか?という二点を指定すればOK。

モンスターの攻撃部位によって攻撃のヒット率とダメージが変化するようになっている。

本作でプレイヤーに求められるのは、「判断」

とことん、「何がベストか?」という判断を突き付けられる格好だ。

アクション性よりも「判断」がポイントということで、頭脳プレイ重視のサバイバルホラーを求めている人にオススメの作品だ。

基本情報

タイトル


Five Nights at Freddy's 4

デベロッパー

Mandragora

配信会社

Daedalic Entertainment


対応ハード

PC/iOS

価格

Steam


1,980円

【SKYHILL】【サバイバルホラー】

この記事の作者

田中一広

ホラーゲーム作家。企画・シナリオ・グラフィック・楽曲・プログラムまでトータルでゲームを作る一方、ライターや講師としてゲームを伝える。もちろんゲーマーとして遊びもする人生ゲーム漬け野郎。妖怪博士。株式会社Wuah!地獄の代表取締役。

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