目が使えず耳だけが頼り!音だけで進む不安感が恐怖を呼ぶホラーアドベンチャー「Umwelt」
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我々は、目や耳といった感覚器を使って、我々の周りの世界を認識している。
目は光を、耳は音を、肌は質感を、鼻は匂いを、舌は味を、それぞれ認識しているわけだ。
ただ、世の中にある物質はこれらの感覚器でとらえられるものばかりじゃない。
我々の感覚ではとらえられないものといえば、たとえば放射線だ。
放射線は光の一種だが、我々の目ではとらえることができない。
だから、今自分の周りにどれだけ放射線が飛んでいるのか、まったくわからない。
我々の周囲の物質は大なり小なり放射線を発しているにも拘わらず。
だから、我々は放射線を怖いと思ってしまう。
そんな、我々の感覚器と周辺世界とが作り出す怖さを描いたホラー作品が、「Umwelt(ウンベルト)」だ。
ココがWuah!「Umwelt(ウンベルト)」の怖さは、限られた感覚を頼りに探索を行う心細さ
「Umwelt(ウンベルト)」は、3Dアドベンチャーゲーム。
主人公は三流紙の女性記者。
彼女は人気作家の失踪という事件が特ダネに繋がると考え、その作家の館を訪れる。
そして探索の末に、作家が行っていたある実験を知ってしまう。
その実験こそ、人間の感覚器と周辺世界についての実験だ。
この実験の結果、作家の館はゾンビ/的なモンスターが生み出されていた。
女性記者は作家の館から逃げ出そうと試みるが、女性記者の感覚器に異常が発生。
自分の体を…感覚器を襲う異常の中、無事館から生還できるのか…?というのが本作のストーリーだ。
サラっと物語の流れを書いたが、ここまでの流れもゲーム的に結構時間を割いて描かれる。
最初は作家の失踪を追うことが目的なのでミステリー的なテイスト。
しかし、それが徐々にホラーへと変貌していく。
人間の世界の出来事だと思っていたことが、人知を超える出来事なのだと分かっていく部分は、ゾクゾクする怖さだ。
女性記者の感覚器に異常が発生するという現象は、基本的に視覚の異常として表れる。
背景がぼやけてモノがよく見えなくなったり、時には真っ暗闇になったりするのだ。
この時は、聴覚と触覚だけが頼りになる。
音の方向と、壁にぶつかった時の振動を頼りに先へ進まねばならない。
しかしマップ上には即死トラップが仕掛けられている。
これもまた、聴覚を頼りに避けなければならない。
聴覚だけが頼りという心細さの中での即死トラップは、非常に恐ろしい。
ちなみに、ヘッドフォンがないと微妙な音の位置が掴めないので、プレイの際はヘッドフォン必須だ。
プレイヤーの感覚をフル活用させる操作系
本作で行うべきことは、マップの移動と、探索ポイントのタップ。
マップの移動は2つモードが用意されている。
デフォルトのモードは、スマホのジャイロセンサーを活用した移動。
スマホを持ったままプレイヤ―自身が移動したい方向を向き、画面をスワイプすることで移動するというモードだ。
バーチャルリアリティ的で、没入感があり、自分の感覚をフル活用して探索している気分が味わえる。
ただし、いちいち振り向くのは面倒くさくもある。
2つめのモードは仮想パッドを使った移動。
これは一般的なスマホゲームと同様のモードで、左側のパッドをスワイプして移動、右側のパッドをスワイプして方向転換を行う。
没入感は少ないものの、こちらの方が落ち着いてプレイできると思う。
なお、本作は行き詰まりやすい難所があるので、攻略法を書いておきたい。
ひとつは、シナリオ1。真っ暗闇な状態で地下を移動するシーンだ。
基本的に水滴の音を目指せばいいのだが、水滴の側に電流の即死トラップが仕掛けられている。
電流に近づくとジジジ…という音がするので、その音を確認できるよう、ちょっとずつ移動しよう。
そしてジジジ…という音を聞いたら、方向を少しずつ回転し、音のしない方向へと進もう。
2つめは、真っ暗闇を抜け出した後のQTE的なイベント。
画面にアイコンが表示されたらタップすればいいのだけど、一番最初に表示されるQTEはちょっと勝手が異なる。
PRESSという言葉と、矢印が表示されるので、指でアイコンをフリックして移動させるのかと思ってしまうが、そうではない。
PRESSというボタンをタッチすると、ボタンが勝手に動き出す。
なので、ボタンから指がズレないよう、ボタンを追おう。
指でボタンを動かすのではなく、ボタンに合わせて指を動かすのだ。
また本作、ストーリーはとてもおもしろいのだが、日本語音声が棒読みダイナマイツなので、音声は英語で、字幕は日本語でという形でプレイするのがオススメ!
基本情報
タイトル
Umwelt
デベロッパー
evo42games
配信会社
evo42games
対応ハード
iOS/Android
価格
iOS
600円