大黒天
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大黒天/は、七福神の1柱。
福をもたらすめでたい七福神に名を連ねている通り、富をもたらす神。
このため、旧来の日本家屋などで家の中心にある柱を大黒柱と呼び、家に富をもたらす柱としている。
夫婦共働きという家庭が珍しくない現在ではピンとこないかもしれないが、男性が仕事をするのが当たり前だった時代においては、家にお金を持ち帰る父親を「一家の大黒柱」と呼んだ。「家に富をもたらす=大黒」と考えると、これもまたガテンのいく話。
ただし、大黒天は破壊の神でもある。
そもそも大黒天のルーツは、破壊と創造の神・シヴァ神。シヴァ神が仏教に伝わって大黒天へと変化した。
破壊と創造というシヴァ神の役割を昭和の父親像に当てはめるとあれか?DVってことか?…なんて穿ってしまうかもしれないが、シヴァ神の破壊とはそういう暴力的な話ではない。
シヴァ神の破壊と創造とは、古くなった価値を破壊し、新たな価値を創造するというサイクルを示している。
七福神における大黒天は、このサイクルにおける「新たな価値を創造」する部分にスポットがあてられたと考えられるだろう。
筆者は明るいイメージの神様にも、負の面があるという点に着目し、「RED HOOD BIZARRE(レッド・フード・ビザール)」でダイコクオンカミを作った。