ゾンビ

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ゾンビ/は、現在のホラーゲームにおいて欠かせないクリーチャー。

ここまで流行らせた功労者は間違いなく『バイオハザード/』シリーズだろう。

現在のクリーチャーとしてのゾンビは、多くの場合「感染する」という特性を有しているが、もともとは生ける死体という意味しか持っていなかった。

ブードゥー教においてゾンビパウダーという薬を用いて死体を蘇生させ、使役する…というのがそもそものゾンビの形。

『バイオハザード』以前もファンタジーRPGやアクションゲームなどでゾンビが扱われることは少なくなかった。

しかし、『バイオハザード』がゾンビをメインのクリーチャーとしてフィーチャー。

この時、ウィルスによって感染するという要素を取り入れた。

ウィルスによってゾンビ化するため、嚙まれたり、薬剤を直接打たれたりすることによって感染が発生する。

この感染という要素そのものは、クリーチャーとしては「吸血鬼/」に近いように思う。

また、ゲーム的なご都合もあるとは思うが、『バイオハザード』ではゾンビが変身を遂げることが少なくない。たとえば死亡後によみがえるクリムゾンヘッドなど。

この「変身」という要素は「狼男/」を連想させる。

加えて、ウィルスによって人工的に作られた…という経緯は「フランケンシュタイン/の怪物」を思わせるので、ある意味現在の「ゾンビ」は「吸血鬼」「狼男」「フランケンシュタインの怪物」というゴシックホラーの怪物たちの特徴をすべて有しているといってもいい…かも。

ただそう考えると、『バイオハザード・ヴィレッジ(バイオハザード8)』において、「吸血鬼」「狼男」「フランケンシュタインの怪物」をベースにしたクリーチャーが登場するのは運命的なものを感じる。…もちろん、筆者が勝手に感じているだけかもしれないけど。

【インディゲーム】【ホラー】【用語集】

この記事の作者

田中一広

ホラーゲーム作家。企画・シナリオ・グラフィック・楽曲・プログラムまでトータルでゲームを作る一方、ライターや講師としてゲームを伝える。もちろんゲーマーとして遊びもする人生ゲーム漬け野郎。妖怪博士。株式会社Wuah!地獄の代表取締役。

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